多磨霊園にて、こだわりの自然石の墓誌を追加設置しました

東京全域で、お墓のお仕事をさせていただいています石誠メモリアルサポートの松本です。多磨霊園にて、自然石の墓誌を追加設置させていただきましたので、ご紹介いたします。

 

多磨霊園 墓誌追加設置

 

多磨霊園にお墓をお持ちのお客様から、ホームページをご覧になってご相談いただきました。「追加で墓誌を作りたい」とのことで、区画番号を伺って現地を確認しに向かいました。

 

お墓を確認するとすでに自然石の墓誌があり、お客様は「これと同じような墓誌を新しくもう一つ作りたい」とご希望でした。こちらは、稲井石 別名「仙台石」とも呼ばれる石で作られた墓誌で、昭和初期頃に銘板や墓誌などがこの石で多数作られ、今も多磨霊園でよく見かけます。お客様は、「この位置に建てたい」とスケッチも書いてくださいました。

 

ご事情を伺うと、お客様がこちらのお墓を継がれることになり、ご自分のご家名の墓誌を作りたいと思われたそうです。「同じような形」とのことで、墓誌本体を細かく写真に撮っておきました。

 

後ろから見たところです。色々な角度から撮影し、採寸します。

 

側面からみたところです。厚みや形状なども詳しく観察しました。ゴツゴツしたところも味わいがあって、お墓の歴史を感じる墓誌です。

仙台石は今も使用されている石材ですが、同じ石で同じようなものを作るとなると高額になってしまうことなどから、墓誌として新規で作ることはあまりないため、同じような大きさや形のものはなかなか見つかりませんでした。そこでお客様に伺うと、似たような自然石の風合いはどうしても譲れないとおっしゃっていましたので、お付き合いのある問屋さんに相談して「似た形状、大きさ」で探してもらいました。すると、石種は違うものの、形やサイズの近い一点ものの石が見つかり、ご提案したところ快諾いただけました。

 

設置工事が始まりました。墓誌を設置する場所に樹木があり、根が邪魔をしたので、まずはその根を撤去する工事から開始です。お客様のスケッチ通りに設置するため、事前に許可をいただいて取り掛かりました。

 

土を掘り下げて、根を取っているところです。墓誌の基礎となる場所を確保します。

 

場所を確保して基礎を設け、墓誌を据え付けて完成です!

お客様のスケッチ通り、もともとの墓誌と樹木を挟んでバランスよく配置しました。

 

完成した墓誌です。表面は磨き仕上げとし、そのほかは自然のままの状態です。「墓誌」の文字は、もとの墓誌にあった文字の拓本をとって、正確に再現しました。また、もとの墓誌は周りを溶岩石で囲まれていましたが、今は溶岩石は採ることを禁止されているため、似たような風合いの石を探して、取り囲むような形で添えました。

「墓誌」の文字の下に「ボタ」が出てしまっていてお客様にお伝えしたところ、こうした自然のものに造詣の深い方で、「むしろこれがあるから良いんだよ」とおしゃってくださいました。自然石ならではのこととはいえ、そうおっしゃっていただけて大変ありがたかったです。

 

工事完了後、息子さんが最初にご覧になったそうで、「すごくいいのが建ってるよ!」とお客様にご連絡があったそうです。後日お客様ご自身からも、「とても満足しています」と嬉しいお言葉をいただけました。この度は、思い入れの深い墓誌建立に弊社をお選びいただきまして、ありがとうございました。お墓を継がれたお客様には、これからお墓のことで気になることや、お困りのことがあるかもしれません。何かございましたら、またいつでもお気軽にご連絡ください。

今回は、自然石の墓誌設置工事でした。昭和初期の古い墓誌は多磨霊園にもたくさんありますが、追加で墓誌を設置する際も現代風の墓誌を建てるケースが多いため、「似たようなものを作りたい」という案件はとても珍しいです。今回は創意工夫でお客様のご希望を叶えることができて、ホッとしています。これからも、こだわりやご希望にできる限り沿えるよう、お手伝いができればと思います。