都立多磨霊園の返還墓地にて、9寸和型 銀杏面加工の高級感あふれるインド産M10のお墓を建立

東京全域で、お墓のお仕事をさせていただいています石誠メモリアルサポートの松本です。都立多磨霊園の返還墓地にて、9寸和型 銀杏面加工の高級感あふれるインド産M10のお墓を建立させていただきましたので、ご紹介いたします。

 

多磨霊園 1.9㎡ 9寸和型 銀杏面加工 インド産M10・中国688

 

返還墓地の再募集で当選され、お墓の建立をご希望のお客様からご相談をいただきました。まずは、現地でお会いしてお話を伺いました。

多磨霊園の返還墓地では、建てるお墓の高さや寸法に細かい規定があります。間口に対して1.5cm控えて建てること、盛り土は高さ35cm以内であることなど設計上の決まりのほか、敷地面積に対して背の高い和型墓石などでは、地震対策をしっかりとることも決められています。特に返還墓地は、一度お墓があった場所を埋め戻しているため地盤をしっかり固めることが重要です。以前大きなお墓のカロートがあった場所などはかなり深く掘り下げられてから埋め戻されているため、杭打ちなどをして対策を取ります。

 

完成したお墓です。和型墓石をご希望で、建立面積はコンパクトでもお墓は見劣りしない立派なものを建てたいとご希望でした。ただ、1尺など大きなものを建てるのはバランスがよくないので、サイズは9寸として銀杏面加工をし、圧迫感が少なくちょうど良いバランスにすること、スリンを入れて高さを出すことをご提案しました。お墓のサイズは棹石の幅で表します。サイズ9寸は棹石の幅が9寸(約27cm)であることを指しています。

 

「銀杏面加工」は、棹石などの角の部分にある加工です。2重のアールを付けたような加工で、断面が銀杏の葉の形に見えることから「銀杏面」と呼ばれています。お寺様の建築などでもよく見られるものです。お墓に施される最高級加工のひとつです。

 

棹石の頭は「香箱加工」といって、こちらも和型墓石に用いられる高級加工のひとつです。細部まで丁寧な手の込んだ加工です。

 

棹石の下のスリンです。こちらは、一般的な9寸角の和型墓石のスリンにすると厚みがありすぎて安定感が損なわれるので、敷地の広さに合わせて少しだけ薄くしました。インド産M10は真っ黒ではなく模様がはっきりしていて、磨いた時のツヤもとてもよい石です。吸水率も低くて品質が高く、真っ黒の石より費用も抑えられて汚れも目立ちにくい点も好まれている理由です。

 

経机香炉です。こちらも銀杏面加工に合わせて角を丁寧に加工しています。手の込んだ作業ですが、全体的な統一感と高級感は格別です。

 

後方は、建立年月と建立者の方のお名前を彫刻しました。墓誌は設けずに、棹石の右側面に仏様のお名前を彫刻します。

 

塔婆立は、石とステンレスを組み合わせたものをご用意しました。お墓の雰囲気にあわせて、角を雲のような形に加工した高級感のあるデザインのものをお選びいただきました。

 

今回はお客様のご事情で、ご依頼をいただいてからお墓の完成まで、工事を含めて1年以上の長い時間をかけての建立でした。お客様には、「長丁場で迷惑をかけたにも関わらずここまで仕上げてもらって…」と仕上がりを大変喜んでいただくことができました。時間をかけた甲斐あって、とても素晴らしい仕上がりになり、私も大変うれしく思っております。このたびはお墓作りを弊社にお任せいただきまして、ありがとうございました。お参りされていて何かお困りのことやお気付きの点などございましたら、いつでもご連絡くださいませ。