ご実家のお墓を継承されるにあたり、文字彫刻のし直し等をお手伝いいたしました。都立八王子霊園にて

こんにちは。東京全域で、お墓のお仕事をさせていただいています石誠メモリアルサポートの松本です。都立八王子霊園にて、お墓の継承にあたり、文字彫刻のし直し等のお手伝いをさせていただきましたので、ご紹介いたします。

【八王子霊園　碑文等書換と改葬お手伝い】

今回のお客様は、ホームページを通じてご相談いただいた方です。都立八王子霊園にお持ちのお墓について、どうしたら良いかと悩みでした。区画番号をお電話で伺って確認に向かいます。

こちらがご相談のお墓です。昭和51年、40年以上前に建てられたお墓で、お客様のご実家のお墓ということでした。

正面はご実家のご家名が入っています。文字部分にはずいぶん汚れも溜まっていました。今後は娘であるお客様が引き継がれるご予定のため、不都合のないように正面文字を彫刻し直し、上の家紋も一緒に刷新したいとご希望でした。

香立も前面にお名前が入っています、また、欠けているところも見られます。

お墓の背面には、納骨されている方のお名前が彫刻されています。

お客様とお話して、今回は、お墓正面文字の彫刻し直し、香立前面の文字の磨き落としをして、お墓を刷新することになりました。正面には家名ではなく「優」という文字を入れること、バラの花の彫刻を入れることなどご希望をいただいてデザインをご提案し、ご納得いただいて作業に取り掛かりました。

完成したお墓です。お墓正面は、文字部分を含めて前面を削り落とし、磨き直して再彫刻をしています。磨き直したことで、とてもきれいになりました。香立てのご家名は削り落として磨き、花立の家紋はご希望で残しました。

正面は、お客様の思い入れのある「優」という一文字です。バラの花の彫刻は、その文字の周りを優しく包むようなイメージで、というご希望を受けてご提案したものです。字体そのものも柔らかく、お客様のご希望の優しい雰囲気がとても出ていると思います。花立等は磨き直しはせず、きれいに洗浄して仕上げました。

お墓の左側面には、改修者（お施主様）のお名前と改修年月を彫刻しました。右側面にはお墓の建立年月と、建立された親御様のお名前が彫刻されています。

お客様からは、後日こんな丁寧なお手紙をいただきました。

この度は八王子霊園までお越しいただき、ありがとうございました。
大変かわいい仕上がりにして頂き、おかげ様で、母と妹も大変満足して帰りました。「優」という文字は、実は私の家で飼っている犬、ミニチュアダックスの優菜という名前から取った一文字ですが、その理由だけではありませんで、
決して優しい気持ちだけでは生きてこられなかった人生、せめて墓石の前にいるときは優しい気持ちでいようという思いもあり、「優」という文字を選んだ次第です。
囲いの花柄についても、たまたまかもしれませんが、バラが大好きでして、家の中に飾ってあるもののほとんどはバラ柄です。
他の墓石も物色してみましたが、白色に字を塗って頂いていることもあり、周りの墓石と比べると明るいイメージで、本当に満足しています。
高い買い物ではありますが、ほかのところならもっと高くつくところをお勉強して頂き、大変助かりました。ご遺骨上げも初めて見たもので、私にとってはけっこうショッキングな体験でした。
骨壺も土まみれになって、何度も何度も拭きなおしせねばならず、水抜きや乾燥もお手間がかかったのだと思うと申し訳ない気持ちでした。
本当に大変なお仕事だと思っています。
コロナも収まらなく、まだまだ寒い日が続いていますが、どうかお身体ご自愛頂き、お仕事頑張ってください。　　（抜粋）

お忙しい中ありがとうございます。「優」の文字に込められた思い、完成したお墓への思いをうかがうことができ、ありがたく思っております。今回のブログへの掲載も、深澤家というご実家のお名前のお墓がもう見られなくなるなら、「我が家にとっても掲載してもらえば記念になるかもしれません。私も掲載して頂けるならうれしいです」と快諾いただきました。本当にありがとうございます。何かお困りの際は、どうぞまたいつでもお声かけくださいませ。

ご実家のお墓を継いでいく方がいない場合、お墓じまいをされるのもひとつの選択肢ですが、昨今は、今回のように棹石など一部彫刻をし直して両家のお墓として今後も守っていけるようにする方法をとられる方も多いです。それは「どのように次の世代につなげていけるか」を考えたお墓作りであり、今回はそのお気持ちや、どのようにしたいかというご希望に寄り添いながらご提案をしてご納得いただける形になり、とても喜んでいただくことができました。今後も寄り添う気持ちを大切にしながら、お客様にとって最適なご提案でお手伝いを続けていきたいと思っています。