多磨霊園にて、左官仕上げの外柵のお墓をリフォーム
東京全域で、お墓のお仕事をさせていただいています石誠メモリアルサポートの松本です。多磨霊園にて、左官仕上げの外柵のお墓をリフォームさせていただきましたので、ご紹介いたします。
多磨霊園 2㎡クラス お墓リフォーム
今回は、多磨霊園でのお墓のリフォームをご紹介いたします。昔ながらの和型のお墓を、きれいにして現代風にしたいというご希望でした。
芝台から上が、もともとのお墓でした。外柵はコンクリートの左官仕上げのものでボロボロになっていたので、御影石製のカロートと外柵を製作、きれいにした墓石を据えました。
既存の墓石に使われているのは、茨城県産の稲田石です。今回新しく製作した外柵と香炉は、色合いの似た石を使用して製作しました。花立は既存のものですが古いタイプでしたので、穴あけ加工をして落とし込み式にし、ステンレス製の着脱できる花筒を入れました。
正面はご家名でしたが、ご希望で「心やすらかに」の言葉に変更されました。これからお墓を守っていくにあたり、今後は家名を変更したりする必要がないようにというお考えからでした。昔は和型のお墓では、家名を入れる以外では「先祖代々」やお題目などがほとんどで、そのほかの文字を彫りたい場合は洋型を選ばれることが多かったですが、最近は和型でもこうしたお好きな言葉を彫るお墓も増えてきました。確かに、これからもできるだけお墓を残していきたいと考えた場合には、理にかなっているように思います。
棹石の彫刻を変更する方法としては、正面に額加工をして彫刻し直す方法と、正面を均一に切削して彫刻し直す方法があります。額加工は棹石全体の大きさは変わりませんが、切削する方法は削る分だけ少し奥行きが小さくなります。ご説明すると、今回は切削する方法をお選びになりました。
棹石を上から見たところです。正面の彫刻部分を削り取るので、前面を3cmほどは切削して磨き直すことになります。その際、棹石の頭の部分が他の面と違和感がないように揃えて仕上げる必要があります。今回は「四方丸」という仕上げとなっています。
香炉は新しく製作しました。香立がついていましたが、お線香を立ててお供えする古いタイプでしたので、使いやすい経机タイプの香炉をお選びいただきました。また、水鉢前面に家紋がありましたので、今回削って磨きました。
昭和50年、建立から48年経ったお墓ですが、とてもきれいになっています。
外柵です。施工例をご覧いただいて、こういう形がいいと決められました。以前のお墓は階段式のものでしたので、段差がなく安全にお参りいただけるお墓をご希望でした。
墓誌は、外柵の袖石にはめ込む形をご提案しました。「墓誌が欲しいけど、お墓が狭くなってしまうのは困る」という場合、この方法ですとお参り部分を広く使うことができ、お掃除などもしやすい構造になっています。墓誌はワンポイントで黒御影石です。多磨霊園では、墓誌に黒御影石を使ったお墓が多いです。コントラストがはっきりするので、細かい文字が見えやすいという点を重視される方が多いようです。
袖石は大きなアールを付けて、角も丸面取りにしています。大きめに面取りをすることで柔らかみのある雰囲気になります。特に女性の方には、優しいフォルムを気に入っていただけます。
お客様は、「ここまできれいになるとは思わなかった!」ととても喜んでくださいました。お墓の継承についても色々悩まれていたのですが、今回こうしたリフォームをしたことでそれも解決し、とても安心されていました。ご家族皆様に喜んでいただくことができ、お手伝いができてよかったと私も本当にうれしく思っております。これからも末永く、皆様でお参りいただけますと嬉しい限りです。この度は弊社にお墓のご相談をいただきまして、ありがとうございました。
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