都立八王子霊園にて、お墓の追加彫刻と色の入れ直し

東京全域で、お墓のお仕事をさせていただいています石誠メモリアルサポートの松本です。都立八王子霊園にて、お墓の追加彫刻と色の入れ直しをご依頼いただきましたので、ご紹介いたします。

 

都立八王子霊園 追加彫刻、色入れ

 

以前にご納骨のお手伝いをご依頼いただいた方から、ご家族が亡くなられたとのことで、新たに追加の彫刻をご相談いただきました。八王子霊園にお墓があり、まずは現地の確認をさせていただきました。

 

こちらがご相談いただいたお墓です。八王子霊園は国立公園や都立の自然公園の峰続きにあり、広大な敷地はすべて芝生墓所となっています。

 

洋型のお墓で、正面にご家名、右側面に建立年月と建立者の方のお名前が彫られています。花立前面に家紋が彫られていますが、白色が薄くなっているのが分かります。

 

側面の文字も色が取れて読み取りづらくなっています。平成2年の建立で、30年ほど経っていました。もともとは白いペイントが入っていたようですが、経年ではがれてしまったようです。お墓の文字などの色は、20年から30年ほどで劣化が進み、どうしてもはがれてきてしまいます。お墓を全体に確認して、今回は追加の文字彫刻とあわせて、白ペイントの入れ直しもご希望いただきました。

 

棹石の背面です。印の場所に、今回追加のお名前を彫ります。もともと彫られているお名前の文字の書体や大きさとあわせるため、拓本をとって原稿を作成します。

 

こちらは作成した文字原稿です。新しく追加される方のお名前をお伺いし、書体やサイズ、文字のバランスを極力もともとある文字に合わせて作成します。この状態でお客様に必ずご確認いただき、ご了承いただいてから彫刻作業に入ります。

 

彫刻と色の入れ直しが完了しました!

 

追加彫刻をした箇所です。ご戒名と亡くなられた年月日、ご生前のお名前と亡くなられたご年齢を彫刻、白ペイントを入れました。もともとあったお名前にも白色を入れ直しています。

 

側面です。こちらも白色を入れ直しました。読み取りづらくなっていた文字がはっきり見えるようになりました。

 

花立前面の家紋も色を入れ直しました。色がはっきりすることで、見た目にもスッキリとして明るく見えます。

 

花立を取り外したところです。香炉の側面にあるお名前部分も色を入れています。

 

お客様には、色の入れ直しでこれまで見えにくかった文字がはっきりきれいに見えるようになり、「ありがとうございました」と喜んでいただけました。このたびは再び弊社にお声かけいただきまして、誠にありがとうございました。また何かお困りのことがあれば、どうぞいつでもお気軽にご連絡くださいませ。

文字のペイントは年月が経つと少しずつ劣化して見えづらくなってしまうので、きれいな状態を保つには数十年に一度くらいのメンテナンスが必要になります。とはいっても色入れだけを依頼することはなかなかないと思いますので、今回のように追加彫刻などの機会に手を入れておけば、気持ちよくお参りいただくことができます。また、私どもにとってはこうした色の入れ直しなどもお墓に関わる大切なお仕事のひとつなのですが、お客様の中には「こういうこともやってもらえるんですか?」とおっしゃる方もおられて、石材店がそうした細かいこともしているとご存じない方もおられるようです。お参りされていて気がかりなことがあっても、「どこに頼めばいいか分からなかった」というお話も伺います。より気持ちよくお参りいただくために、お墓に関する小さなお悩みも気軽におっしゃっていただけるような石材店でありたいと、改めて感じるお仕事でした。