都立小平霊園にて、施設変更制度を利用したお墓じまい・改葬

東京全域でお墓のお仕事をさせていただいております、石誠メモリアルサポートの松本です。都立小平霊園にて、施設変更制度を利用したお墓じまい・改葬をお任せいただきましたので、工事の様子をご紹介いたします。

小平霊園 施設変更(墓じまい)

「お墓を継ぐ人がいないので、墓じまいを考えています」というお客様からお問い合わせをいただきました。小平霊園にお墓をお持ちで、「施設変更制度」という都の制度があることを耳にされ、工事をしてもらう石材店を探していらっしゃったそうで、たまたま当社を知る機会があり、ご連絡をくださいました。

都立霊園の「施設変更制度」は、都立霊園にお墓をお持ちの方がご自分で費用を出してお墓を更地にして返還すると、小平霊園・八柱霊園にある「合葬埋葬施設」の権利を得ることができるというものです。使用料や年間管理費は不要です。近年はこの制度を活用してお墓じまい・墓地返還をする方も増えてきました。年に3回、令和7年度は7月・10月・11月、各月の2日から2週間ほどの間、申し込みを受け付けています。

 

こちらがご相談いただいたお墓です。区画番号を教えていただいて、スタッフのみで現地確認を行いました。雑草が土間いっぱいに生えていて、なかなかお手入れが難しかった様子がうかがえます。小平霊園は、区画によっては草が多いところもあります。歴史のあるお墓で、大谷石の外柵も老朽化が進んでいました。

 

棹石背面です。こちらには仏様のお名前が彫刻されています。お墓に間違いがあってはいけませんので、お写真を撮ってお客様に確認します。

 

お名前のある香炉の下に拝石があります。この下に納骨室があります。こちらも確認のためお写真を撮っています。現地を確認してお墓じまいのお見積りを差し上げると、弊社に工事等をお任せいただけることになりました。

 

今回のお客様はご事情で現地へお越しになるのが難しく、閉眼供養やご遺骨の取り出し、合葬墓への納骨やお墓の解体まで、すべてお任せいただくことになりました。ご遺骨を改葬する日は、ちょうど雪の日でした。

 

今回はお客様のご希望により、小平霊園の合葬埋葬施設への納骨となりました。お立ち会いが叶わなかった分、お客様に代わってしっかり手を合わせてご供養させていただきました。

 

ご納骨の後日、墓地の解体返還工事に入りました。工事前に手を合わせ、お墓本体から順に取り外していきます。

 

お墓の下から出てきたので、丈夫な打ち込みカロート(型枠を現地で組んで打ったコンクリートカロート)でした。こちらもすべて解体して搬出し、周りの基礎コンクリートもすべて解体します。

 

カロートを取り除いて、基礎コンクリートも解体しました。昔のお墓は、お隣のお墓と基礎がくっついて施工されていることもあります。影響が出ないよう丁寧に取りはずして、きれいにお掃除しながら進めます。

 

基礎まできれいに解体して、コンクリート殻などもきれいに取り除きます。最後に完了検査をしていただいて、墓地返還が完了となります。都立霊園の場合は、現在は現地での立会い検査はありません。工事の際に立て札を2枚いただけるので、1枚は工事場所に立てて置き、もう一枚は廃材等を仮置きさせてもらう場所に立てて工事を進めます。解体工事が終わったら、1枚は工事が完了した場所に、もう1枚は工事の状況を撮影した写真を添えた完了届とともに管理事務所へ提出します。お写真は、着工前後、カロート撤去の前後、廃材の仮置き場からの撤去前後など、細かく撮っています。

お客様にも撮影したお写真をお送りして、工事完了のご報告をさせていただきました。今回はほとんど作業をお任せいただ、「作業や手続きをやってもらえて助かりました」とのお言葉も頂戴いたしました。この度は弊社にお墓じまいをご用命いただきましてありがとうございました。お気持ちに寄り添ったご対応ができておりましたら幸いです。

今回は、都立霊園の「施設変更制度」を使用した、都立小平霊園でのお墓じまい事例をご紹介いたしました。お墓じまい(墓地の返還・改葬)を行うには、現在お墓がある市町村での手続きが必要です。都立霊園でのお墓じまいについては、「施設変更制度」を利用したお墓じまいも可能ですので、各霊園管理事務所までお問い合わせいただくか、弊社までお気軽にご相談くださいませ。